種類:ディレイ、その他
アダプター:9Vセンターマイナス
電池駆動:--
コントロール:SHIFT、FDBK、DELAY、BLEND、RATE、DEPTH、PRESET、M/L/TAP、WAVE、M/L/Φ
Red Panda / Raster V2
レッドパンダ / ラスターブイツー
Red Panda Raster V2は、デジタルディレイのフィードバックループ内にピッチシフター、周波数シフターを組み込み、無限大の音色を作るペダルです。
ハーモニーディレイ、リバースディレイ、コーラス、アルペジオ、無限大のフィードバック、カオスなセルフオシレーション、さらに音が変わり続けるサウンドスケープに至るまで、多彩で幻想的な音を生み出します。
Rasterのコアは最大1600msのクリーンなデジタルディレイです。3種類のディレイレンジにより、正確にレゾナントフィードバックを設定でき、リズミカルにディレイタイプを変更できます。フィードバックコントロールはスラップバックディレイから無限大のフィードバックまで広く設定できます。高く設定するとカオスなテクスチャのフィードバックループとなります。ノブレスポンスは調整を重ね、操作性を高めながらセルフオシレーションまでをカバーしています。ディレイサウンドはダークなアナログスタイルから明瞭なデジタルサウンドまで調整でき、ステレオ使用では左右のディレイタイムの比率を設定できます。2つのディレイチャンネルは直列、並列、ピンポンディレイで配置できます。
3つのピッチシフトアルゴリズムを備え、フィードバックループ内に組み込みました。ピッチシフトは上下オクターブまで、半音単位でシフトさせることができます。テンポが同期したアルペジオやオルガンサウンドを作ることができます。デチューンモードではマイクロピッチシフトとコーラスリピートを作ります。左右チャンネルは同じ量、比率、逆方向にシフトできます。
デチューンのピッチシフトを少なくすればコーラスのかかったディレイサウンドが得られます。フィードバックを広くとればオルガンのような変わった音を作ることもできます。
ピッチシフトを超え、フェイズシフターモードを選択すれば、少しずつリピートを変化させたり、不協和音のハーモニーや回転するようなフランジングトーンが得られます。強く設定すればリングモジュレーションや強力な不協和音ディレイの領域にまで到達します。
Raster V2のモジュレーションセクションにはディレイタイム、ピッチシフト、エフェクトレベル(トレモロのみ)に設定できる7種類の波形には、グリッチやピッチチャンプ、ワウ/フラッター、壊れたテープデッキのような音を生み出す2種類のランダム波形も選択できます。エンベロープ、インバースエンベロープでダイナミックなフランジングやピッチベンドディレイが可能です。ステレオコントロールではほんの少しのシフトや渦巻くサイケデリックウォッシュを生み出すチャンネル間モジュレーションの設定ができます。
Raster V2は極端な音の騒乱だけでなく、サウンドにキャラクターを付加する使い方もできます。
Raster V2には6つのノブと9つのスイッチで多彩なパフォーマンスを生み出します。柔軟なモジュレーションやステレオ機能を追加しながら、シンプルな操作性を維持しました。オルタネートノブにより、1つのノブで複数のパラメータ設定も可能です。2つのフットスイッチは瞬時のピッチジャンプやエコーのクイックブラストを可能とする、ラッチ・モメンタリ切り替えができます。バイパススイチはバイパス時にも音をレコーディングし、バイパス時にミュートすることもできます。
Rasterはアメリカ、デトロイトにて設計、制作されています。
●特徴
・3つのディレイレンジを設定できる最大1600msのステレオディレイ
・エディタにより最大3200msに設定可能
・マイクロピッチシフト、デチューン
・±12半音まで設定できるピッチシフト
・位相および周波数シフト
・1回または連続的なピッチシフト
・リバースディレイ
・7タイプのモジュレーション波形、エンベロープ、リバースエンベロープ
・ディレイ、ピッチ、振幅(トレモロ)に割り当てられるモジュレーション
・ステレオディレイ用LRコントロール
・並列、直列、ピンポン配置
・ディレイトーンコントロール
・ステレオアウトプット(TRS)
・モメンタリ、ラッチ、ミュートを選択できるソフトタッチバイパス
・モメンタリ、ラッチ、タップテンポを設定できるフットスイッチ
・エクスプレッションペダル、リモートスイッチ、リモートタップ、MIDI操作可能
・MIDIクロック動機
・プリセット(本体のみで4つ、MIDI経由で127)
・Webベースの専用エディタ
●コントロール
1.SHIFTスイッチ:ピッチシフトのON/OFFまたはタップテンポを行います。長押しでタップテンポを解除します。
2.SHIFTインジケータ
3.SHIFTフットスイッチモード:モメンタリ(M)、ラッチ(L)、タップテンポ(TAP)から選択します。
4.Shiftモード:半音ごとのピッチシフト、デチューン、フェイズ・周波数シフトから選択します。
5.PRESET:プリセットボタンです。長押しで保存します。
6.BLEND:ドライシグナルとウェットシグナルのバランスを100:0~0:100で調整します。
7.FDBK:ディレイのフィードバックを調整します。3時位置付近で無限大となります。
8.SHIFT:ピッチシフトを調整します。12時位置でユニゾンです。
9.USB Mini B:MIDIシグナルやファームウェアアップデ-トを行います。
10.電源:センターマイナス9VDC 250mAのアダプターを接続します。
11.1/4インチTRSステレオアウトです。
12.CTRLポート:1/4インチTRSジャックでエクスプレッションペダル、外部タップテンポ、リモートスイッチ、MIDIを接続します。
13.1/4インチステレオインプットです。
14.DELAY:ディレイタイムを調整します。
15.RATE:モジュレーションの速さを調整します。
16.DEPTH:モジュレーションの深さを調整します。
17.WAVE:モジュレーションの波形を選択します。
18.DELAYレンジスイッチ:DELAYノブの範囲を400、800、1600msから設定します。
19.Feedbackモード:フィードバック方向を選択し、リバースディレイ、フォワードディレイ(繰り返しピッチシフト)、フォワードディレイ(1回のみピッチシフト)を選択します。
20.ONフットスイッチモード:ONフットスイッチをモメンタリ、ラッチ、ミュートアウトから選択します。
21.エフェクトインジケータです。タップテンポ時は点滅します。
22.ONフットスイッチです。エフェクトON/OFFを切り替えます。
WAVE/[ALT]ボタンを長押しすることでセカンダリパラメータ(オルタネートコントロール)を設定できます。セカンダリパラメータ設定中は右側のLEDがシアンに点灯します。
23.モジュレーションの割当:アンプ(トレモロ)、フェイズシフト、ピッチシフトから選択できます。
24.BLEND:ステレオL/Rのバランスを調整します。
25.Tone:ダークローパス、フルレンジ、ハイパスまで設定できます。
26.SHIFT:ステレオL/Rのシフトバランスを調整します。
27.DELAY:ステレオL/Rのディレイタイム比率を調整します。
28.モジュレーションL/Rの相対的な比率を調整します。
29.DEPTH:モジュレーションのL/Rバランスを調整します。
30.長押しでオルタネートコントロールを行います。
31.DELAYサブティビジョン:タップテンポ時のディレイタイムを8分、付点8分、4分から設定します。エディタからさらに設定を行うこともできます。
32.ディレイストラクチャ:シリーズ、パラレル、ピンポンからディレイの構造を選択します。
33.セカンダリパラメータ設定中はシアンに点灯します。
34.バイパス時のトレイルON/OFFを切り替えます。
●プリセット
PRESETボタンを押すと、ノブの現在のセッティングと保存されているプリセットを切り替えます。長押しすると現在の設定をプリセットに保存します。
MIDIプログラムチェンジメッセージにより127種類のプリセットをロードすることができます。
MIDIからプリセットを保存するにはSHIFTを押しながらMIDIプログラムチェンジを送信します。MIDIプログラムチェンジ128は現在のノブの設定のロードとなります。
●CTRL(エクスプレッションペダル)
10~25kΩのエクスプレッションペダルを使用してパラメータをリアルタイムコントロールできます。また、CTRLインプットは0~+3.3VのCVにも対応します。
また、ノーマリーオープンのアンラッチスイッチでタップテンポ入力が可能です。
エクスプレッションペダルには全てのノブを好きな可変幅で割り当てることができます。TRS MIDI(Tip Active)、リモートスイッチを接続することもできます。
●電源
Raster V2は独立し、レギュレートされたセンターマイナスDC9Vアダプターで駆動します。消費電流は250mAです。300mA以上のアダプターを推奨します。適用外の電源を接続すると、バイパスLEDがマゼンダに点灯し、エフェクトはバイパスされます。
●スペック
最大インプットレベル:+0.5 dBu (high gain) / +5.2 dBu (default) / +8 dBu (max with unity gain) / +12 dBu (max with -3 dB pad)
周波数レスポンス:20-20 kHz, +0/-0.5 dB
インプットインピーダンス:1MΩ
アウトプットインピーダンス:<1kΩ
バイパス:アナログバッファードまたはDSP
電源:センターマイナスDC9Vアダプター(電池はご使用になれません。)
消費電流:250mA
サイズ:78 (W) x 124 (D) x 59 (H) mm
重量:0.4 kg
【Red Panda】
Red Pandaはアメリカ、デトロイトのミッドタウンにワークショップがあります。
1920年にショウルームとして作られたワークショップでは、かつてT型自動車などのモデルが展示されていました。
現在では50を超えるカンパニーが共同で所有し、エネルギー効率の良い建物に改良されており、Red Pandaもその一角でエフェクターを制作しています。
Red Pandaの制作するエフェクターは、モジュラーソフトウェアシンセサイザーを制作した経験からアプローチを行っています。
どのモデルも独自性のあるサウンドであると同時に、他のエフェクターやアンプと組み合わせても使用でき、柔軟なシステムに対応できるものばかりです。